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2008年10月 4日 (土)

東北方面隊総隊48周年記念行事

9月28日(日)東北方面隊総隊48周年記念行事へ行ってきました。

開催場所は仙台市に所在する霞目駐屯地というところです。

前回は霞目駐屯地の紹介をしましたので、今回は記念行事の内容についてレポートします。

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まず全体的に言って、今回の行事はかなり手の込んだ、というか、かなり細かいところまで気の行きとどいた行事だったという印象を受けました。

その最たるものが、当日招待者用に配られた栞(しおり)

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記念式典の式次第はもちろんのこと、観閲部隊についてはどの部隊がどの位置に整列しているか、観閲行進においてはどの部隊がどういう順番でどんな車両に乗ってやってくるか、さらには訓練展示の内容と参加する部隊、その部隊が所有する器材等について、わかりやすくイラストで説明してあります。

ここまで詳しく説明してあるパンフレットは初めてだし、実際とても重宝しました。

観閲式が始まり、部隊巡閲の後観閲官(今回の場合は東北方面総監)の式辞が始まったんですが、ここで本日1番のサプライズ。

なんと、観閲官が部隊側ではなく、来賓席の方を向いて話し出したんです。

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どういうことか、もう少し詳しく説明します。

通常、観閲式はグランドに観閲部隊が整列しています。
今回の場合、約1500名が部隊毎きれいに並んでいました。

そして、観閲部隊の正面にはスタンドがあり、ここには来賓や招待者、さらには地元の関係者等が座っています。

スタンドの一番前、すなわちスタンドと観閲部隊の間には観閲台があって、通常観閲官式辞や来賓祝辞の際、この観閲台に立ち、部隊の方を向いて話します。
なので、スタンド側から見ると、話している人の背中を見ることになります。

ところが今回観閲官は来賓席の方を向いて話したということは部隊に背を向けて話したということになるんです。
当然マイクは部隊側にあるので、マイクに背を向けたことになります。

今まで各地の記念式典に数多く出席していますが、マイクに背を向けた式辞は初めてでした。

でもよく考えてみると、式辞の内容は前半は自衛隊を取り巻く情勢の説明、最近の活動紹介、関係者へのお礼とさらなる協力依頼、そして決意表明といった内容なので、観客席に向かって話すのが自然と言えば自然なのかもしれませんね。
強いて言えば、部隊への訓示の時だけ、クルッと180度向き直って話すのが理想なんでしょうが、方面総監がそんなことするのはちょっと滑稽だし。

今回のサプライズについては賛否両論あるようですが、これはこれでアリなのかなって思いました。
だって、「答えはひとつじゃない」から。

式辞と来賓祝辞が終わると、次は観閲行進なんですが、それまで並んでいた部隊が行進の準備をするためしばらく待たされることとなります。

東北方面隊はこの短い時間にも配慮していました。

このタイミングで空挺降下の展示を行ってくれたんです。

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通常、空挺降下は観閲式と訓練展示の間にもってくるんですが、このタイミングで空挺降下展示を行うのはあまり例がないんじゃないでしょうか。

後で別の方から聞いたんですが、思ったより式辞と祝辞が長かったため、空挺を行うヘリを上空で待機させていたらしいです。

分単位の時間調整ご苦労様でした。

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訓練展示も他とは異なる趣向の内容でした。

普通こういった行事で行われる訓練展示は、敵の占領陣地を攻撃し見事奪回するというシナリオで実施されます。

偵察隊のバイク、戦車、装甲車、各種火砲が登場するのが定番で、戦車、りゅう弾砲による派手な空砲射撃で観客を沸かせます。

ところが、今回の展示は災害派遣における自衛隊の活動、および消防や警察等との連携した具体的な活動を紹介するという内容でした。
なので、機関銃や戦車等の空砲射撃は一切ありません。

ある意味、地味な展示と言えるかもしれませんが、先の6月に発生した岩手・宮城内陸地震の記憶が新しい中、こういった展示も観客、特に地元地域の人々にはとっても感動的な訓練展示だったはずです。

で、実際どんな展示だったかというと...

某日某時刻、東北地方で大規模地震が発生します。
「NEAニュース」なる臨時ニュースが大画面に流れ、各地の震度や揺れの状況についての放送が流れます。
なかなかリアル感あるニュースです。

宮城県知事の要請を受けた陸上自衛隊は、まず偵察隊を派遣し現地の様子を把握します。

まずはバイクによる地上偵察と偵察ヘリによる上空からの偵察に加え、ヘリに積載したヘリ映像伝送装置が現場の状況をリアルタイムに逐一伝えてくる様子が展示されます。

その結果、山間部のある集落が完全に孤立化されていることが判明、警察や消防と協力・連携した捜索、救助活動が始まります。

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自衛隊のヘリのみでなく、宮城県防災航空隊の防災ヘリ「みやぎ」、宮城県警の「まつしま」、仙台市消防局の「けやき」が登場、なかなか見れない光景です。
取り残された人々をそれぞれのヘリで救出、避難地域まで搬送する様子が展示されていました。

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また、正面近くでは倒壊した家屋に取り残された被災者を助け出すべく、自衛隊、消防に加え、宮城県警の「広域緊急援助隊特別救助班」が出動、チェーンソーで壁に穴をあけ、そこから閉じ込めれた人を救い出すシーンが展開されていました。

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次に、避難地域での活動の様子の展示です。

自衛隊により、避難地域に給水所、配食所、入浴施設、救護施設が展開されています。

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実際に避難民役の人たちが行列を作っているシーンが展開されるという、なかなかリアル感ある風景でした。
入浴施設では、実際に風呂に入っている人がこちらに向かって手を振っているなんていう演出もあっておもしろかったです。

最後に各救助隊員の撤収。
お世話になった自衛隊や警察、消防の隊員さんたちに向かって、「ありがとう」の横断幕で見送る避難民の人たち。
観客席からも拍手喝采が送られていて、なかなか感動的なシーンでした。

これらの一連の活動は、実際に6月の岩手・宮城内陸地震の再現を思わせる内容で、地元の人たちも感心して見入っていたのがとても印象的でした。

他の方面隊や部隊と違った、かなり趣向を凝らした記念行事の数々。

また来年も是非来たいなぁってつくづく思った、そんな東北方面隊記念行事でした。

p.s.この日は、朝から新幹線が止まっていて、東京へ戻るのがすごく大変でした。
  でも、いい記念行事が見れたので、許してあげます...

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