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2012年7月 6日 (金)

修善寺の修禅寺

伊豆には2本の鉄道が走っています。
ひとつはこないだ5月にも「黒船電車」で取り上げましたが、熱海から下田まで行く、

伊豆急行鉄道(伊豆急)

ですよね。
で、もうひとつは三島から修善寺(しゅぜんじ)までの、

伊豆箱根鉄道駿豆線(通称「いずっぱこ」)

です。(ちなみに「駿豆」は「すんず」と読みます)

今回は、いずっぱこの終点、修善寺を訪れました。

修善寺という地名は、当然ながら同じ名前のお寺があり、その寺にちなんでつけられた名前です。
修善寺温泉も修善寺川も同じ理由なんですが、実はお寺の名前はちょっと違います。
読み方は同じ「しゅぜんじ」でも、漢字で書くと「修禅寺」となるんです。

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修禅寺は平安初期の807年弘法大師(空海)によって創建されたと伝えられています。
従って当初は真言宗のお寺だったことになります。

まずは階段を登って境内へと進みましょう。

03

門をくぐると正面に本堂が現れます。
それほど大きな敷地ではなさそうです。

境内の右手には立派な御手洗場があります。

02

よく見ると、「大師の湯」と書かれています。
「大師」というのは弘法大師のことでしょうか。
「湯」って、水じゃないの?
ということは、ひょっとして。。。

あったかい!
これ、温泉なんだ。
確かに「大師の湯」の文字の上には「桂谷霊泉」と書いてあります。

意表をついた先制攻撃にちょっとビックリ。

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ところで、先程真言宗のお寺と言いましたが、今は真言宗のお寺ではありません。
ちょっと歴史を振り返ってみましょう。

平安初期に空海によって建立された時には、当時の地名をとって「桂谷山寺(けいこくざんじ)」と呼ばれていました。

鎌倉時代の1250年頃、蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)という僧侶が鎌倉から移り住んできました。
このお坊さんは南宋から来たとも言われていて、鎌倉の地において宋で盛んだった臨済宗を広めていましたが、元寇の襲来時に密偵の疑いをかけられ、この地に移住させられたのです。
この時に寺自体も臨済宗に改宗され、また「修禅寺」という名もこの頃から定着したと言われています。

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その後、戦禍を受けたり(1361年)、火災で全焼したり(1461年)し、衰退の一途をたどりますが、1489年当時の実力者である北条早雲(ほうじょうそううん)の手によって再興が図られます。

早雲の叔父であった隆溪繁紹(りゅうけいはんじょう)という禅僧がここに住み、修禅寺も曹洞宗に改宗されました。

05

ちなみに、北条早雲とはどういう人物だったのでしょうか。

1489年頃の日本はというと、応仁の乱(1467年~1477年)の後、室町幕府が衰退し戦国時代に入ろうとする時期でした。
元々早雲は「伊勢新九郎」という名前で室町幕府の一役人でした。
今川家の家督争いに巻き込まれたことから駿河に下るのですが、1487年に焼津にて挙兵したところから彼の大躍進が始まります。

北条早雲はこの後伊豆を攻め、伊豆の国の主となります。
これを機に、小田原城権現山城(現横浜市)、岡崎城(現伊勢原市)等を次々と奪取。
1516年三崎城を攻め落とし、相模(現神奈川県)をほぼ手中にします。
戦国時代の幕開けをもたらした人物、あるいは最初の戦国大名とも言われており、これらのことから下剋上の代名詞にもなっているのだとか。

北条早雲は1519年に亡くなりますが、前年に家督を継いだ氏綱はさらに勢力を拡大、武蔵国を手中にし、以降4代にわたり戦国時代における関東の覇者として君臨するのです。

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なお、北条早雲という名は息子の氏綱が付けた名前。
本人は先程も出た伊勢新九郎、あるいは伊勢盛時(いせもりとき)と名乗っていたようです。
ということは、鎌倉時代に一世を風靡した北条氏とは全く別系統。

歴史の資料では、これらを区別するために、鎌倉時代の執権を握っていた北条氏を鎌倉北条氏、戦国時代の北条氏を後北条氏(ごほうじょうし)と呼んでいるようです。

ちなみに鎌倉北条氏も元々は伊豆国の出身。
早雲の躍進の出発点が伊豆であったことから、息子の氏綱が父の武功を讃えるために「北条氏」を名乗り出したのではないでしょうか。

何だか修禅寺がテーマのはずだったのに、後北条氏の話にすり替わってしまいました。
メチャメチャ脱線してしまいましたが、そういうことでこの修禅寺、現在は曹洞宗のお寺ってことを言いたかったんです。

最後におまけを一つ。

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6月のこの時期に楓の一部分が紅葉してました。
とっても珍しいと思いません?
赤くなっているのはこの部分だけなんです。
これを目にしたほとんどの参拝客が写真を撮ってましたよ。

これも何かの御利益なのかもしれませんね。

歴史とロマンに満ち溢れたパワースポット、修善寺の修禅寺でした。

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